- 7月
- 31
- 2007
第9話 泰造の昔語り
御国のために働きたいと出馬を決めた泰造だが、支持を受けた前進党は大政翼賛会系の政党だったのがまずかったのかあえなく落選してしまった。
生来の負けず嫌いだった泰造は、もう一度立候補すべく政治についてさらなる勉強を始めた。
そして自分の考え方に最も近い民力党の推薦を取り付けて再度立候補したのだ。
都心部は他の候補者に票固めされていると考えた泰造は過疎の雪深い農村部を重点的に回った。
そこで自分の考えを話してわかってもらおうと努力を重ねた。
泰造の打ち出す考えは太平洋側優先の政治ではなくて日本海側発展のための政治だった。
発展が遅れた日本海側を盛り上げるべく双方を結ぶ幹線道路を造ることを公約として村の青年団立ちに熱く語る泰造。
「日本に表も裏もない」という言葉がそれら青年たちの心を掴み、なんとか三位で当選することができた。
そして初登院の後、地元に挨拶に帰ったときに雅代に出会ったのだ。
「また会いたいと願っていた」その言葉にほほを赤らめる雅代。
昼になり、泰造は雅代を自分の実家に招いた。
子連れの女が家に上がり込むことに抵抗を感じて遠慮がちになる雅代。
周一におっぱいをあげながら隣室の泰造に話しかける。
立派な家だという雅代に泰造は会社が軌道に乗ったらまず親に家を建ててやろうと思っていたと話す。
雅代は泰造の背中を見ながら彼の純な心に心が安らいでいた。
