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  • 6月
  • 3
  • 2007
16:17

第32話 新天地

武が恋人と別れてから3ヶ月が過ぎた。店ではボーイ長の永井が店を去っていた。
ある日、武の自宅で仲間たちと酒を飲んでいたとき、話題が永井のことになった。
永井は武にすら理由を告げずに辞めていた。店側には話を通しているらしい。
永井がいなくなった分自分たちががんばろうと考える武たち。
そして話題は最近できたホストクラブ「ナイト宮益」のことになっていた。
今年渋谷にできたホストクラブだが、「ロイヤル」と同じぐらいの規模で結構繁盛しているらしい。

そんな中、仲間の一人信二というホストが浮かない顔をしていた。武は今日付いていた客のことで信二を励ますが、翌日信二は店に出てこなかった。場代が払えずに店をクビになったのだ。
毎週場代を払い、固定給は指名料だけ。売り上げからの歩合も10%弱。ボーイは店に雇われている立場なので給料制である。
自分だったら違う仕組みにするのに・・・このころから武はホストクラブの経営について考えるようになった。

それから数ヶ月。武の部屋に永井が訪ねてきた。永井は「ナイト宮益」で店長を務めていた。
しかし、店の売り上げはこのあたりが頭打ちになると懸念した永井は武に「ナイト宮益」に来て欲しいと頼みに来たのだ。
支度金まで用意してキミに賭けたいと言ってくれた永井の気持ちに応えるべく武は移転を承知した。

一週間後、武は「ナイト宮益」に移った。29歳のことだった。

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