- 5月
- 8
- 2007
第66話 BIRTHDAY EVENT
11月の最終週になった。あと1週間で下位の2名が脱落する。
12月のファイナルには3人しか残れないのだ。
郁の件で売り上げを落とした彩だが、真帆、亜莉沙、ターニャに死角はない。
自分の脱落を感じ取っていた静香は最後にお世話になった人を呼ぼうとモバイルを取り出した。
そのとき、静香は11月25日が彩の誕生日であることを思い出す。
誕生日イベントをやればまだ彩に勝算は残されている。
しかし静香が恐れていたとおり、彩はそのことにまるで気がついていなかった。当然準備もしていなかった彩をつれて静香は長谷川の元へ向かう。
同じく誕生日のことをすっかり忘れていた長谷川は慌ててフォローを始める。
そして25日。店にはたくさんの花が届けられていた。
長谷川が慌てて告知した特別企画は
「藤崎彩 誕生日イベント開催 彩ちゃんのグループ同伴。同伴セット価格3万円」という内容だった。
そして店に入ってきた彩。後ろにはたくさんの客がぞろぞろとついてきている。
100人近い人数での同伴に驚く真帆。亜莉沙はこの現象を冷静に分析し、さらに闘志を燃やしていた。
ターニャも「夜の女」としては彩にかなわないと思いはじめる。
たとえ特別な日でも彩の接客は変わらなかった。元彼の直樹とも楽しそうに会話をし、ヘルプのキャストたちにお礼だといってクッキーを渡す。そんな彩を見上げながら、ヘルプの二人はこれが夜の世界の新基準であることを感じ取っていた。
西崎はタレント事業の会社「レガシィ」の設立を大須田に報告していた。
真沙奈と共に作った会社であるにもかかわらず、対立する大須田に銀鱗会のことを頼む西崎。
苦笑いしながらも大須田は西崎の頼みを承諾していた。
翌日以降も彩のグループ同伴は続いていた。ライバル同士牽制に力を使うほかのキャストと違って彩は客のほうを向いて仕事をしている。それが彩の力だった。
ほかのキャストの対抗心にも火がつき、レジェンドはオープン以来の最高益を記録していた。
みんなにお礼を言う彩は誕生日は自分を祝うものではなく生んでくれた両親に感謝するものだと話す。
そして、マスコミが注目する中、Q-1ファイナル進出者が発表されようとしていた。
