- 3月
- 17
- 2007
19:34
其の25 雪乃の男
熊造と菊之介の対決の場に現れた男。彼を見て雪乃は「アンタ!」と抱きついた。
雪乃はこの慎司という男の女房だった。そして慎一は雪乃と慎司との間にできた子供だったのだ。
さらに熊造はこの町で慎一の弟分だったのだ。
慎司は隣町のやくざ者とけんかして逃げるように東京に行った。そこで雪乃と知り合い愛し合うようになる。
しかしその頃の雪乃には男がいた。ヤクザの情婦として地獄のような日々を送る雪乃を愛してしまった慎司はその男と乱闘の末に男を殺してしまった。
慎司が刑務所に入ったとき、すでに雪乃は慎一を身ごもっていた。そして愛する男を待つためにこの町に来て居酒屋を開いてじっと帰りを待っていたのだ。
そのことを始めた知らされた熊造は二人の愛の形に感動する。
菊之介もまた二人の美しい姿に胸を打たれる。
雪乃は幻の女。慎一に感情移入もしている。しかし菊之介は二人の間に割って入ることはできずに黙ってこの町を去っていった。
慎司は雪乃が菊之介に抱かれていたことを感じ取っていた。しかしあの男なら許せる。情けをかけてもらってよかったなと雪乃を抱きしめる。
幻の女は一人ではない。旅を続けていれば出会うこともあるだろう。
