- 12月
- 15
- 2006
第57話 母の願い
Q-1の決勝戦は上位6位で争われることになった。
亜莉沙、ターニャ、彩、真帆、メグ、静香。
これまでのポイントに決勝の成績を加算するという達也に亜莉沙が提案する。
「今までのポイントをチャラにして横一線でスタートしてもよい」
この提案に真帆、メグ、静香が賛成。彩とターニャは反対したものの、多数決で採用となった。
ある日アパート暮らしをする母の元にやってきた彩。
父の工場は建物は残っているものの、借金返済のめども立たず苦しい状況に追い込まれていた。
同伴日だからと早めに出勤した彩。母は彩が携帯を忘れていったことに気付く。
何年ぶりかの六本木。母はレジェンドのあるビルをうろうろしているときに達也と会う。
彩を夜の世界に送り込んでしまったのが耐えられない。そう語る母を連れて達也は彩の同伴客を見に行く。
車のスモークガラス越しに見えたのは彩と三輪という客だった。
今日はイベント日だから他のキャストは上客を連れてくるはず。しかし彩は太い客ではなく三輪を選んだ。
昔と変わらぬ笑顔の彩を見て母は納得する。食事の席で達也は店を出るが、母はその店の女将と話を交わしていた。思いもかけず楽しい日だったとほほえむ笑顔は彩のそれと同じものだった。
他の5人は上客を連れてきたのだが、売り上げは彩が1番になっていた。
「彩の同伴の相手は誰か?」それを気にして彼女の客がどっと押し寄せたのだ。
夜の常識が通用しない。彩は周囲を変えてしまう力を持っていた。
